Department of Biomolecular Sciences |
第61回分子生命科学セミナー
DNA傷害の新たな視点 DNA損傷は細胞の分化や増殖の過程で細胞周期と関連しているが、おおむねその修復は相同組み替え(homologous recombination: HR)と非相同断端接合(non homologous end-joining: NHEJ)によって行われる. HR修復はerror freeの安全な修復として多くの遺伝子損傷で機能する. 近年、次世代シークエンスによって様々な細胞種の自然発ガンの遺伝子障害は組織や細胞分化に密接に関連した特定の危険ホットスポット領域に選択的に生じることが明らかにされているが、その選択的遺伝子損傷の原因は明らかでない. 私たちは、ほ乳動物の mRNA核外輸送複合体(TREX-2)に注目し、転写共役型DNA欠損と発ガンの関連について解析を進めている. 参考文献 1) Kuwaharaら, Blood, 2000, 2) Kuwaharaら, PNAS, 2001, 3) EL-Gazzarら、J. Biol. Chem., 2001, 4) Kuwaharaら, PNAS, 2004, 5) Fujimuraら, Cancer Res., 2005, 6) Sakaguchiら, J. Immunol., 2005, 7) Nakayaら, J. Immunol., 2010, 8) Sakaguchiら, Scan. J. Immunol., 2011, 9) Kuwaharaら, J. Immunol., (in press).
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