Department of Biomolecular Sciences |
第55回分子生命科学セミナー/大学院特別講義
アトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚免疫の仕組みについて アトピー性皮膚炎の発症機序は、皮膚バリア機能異常、免疫・アレルギー学的異常、そして痒みの異常、という大きく3つの側面から捉えることができる。特に、フィラグリン遺伝子変異によるバリア異常が尋常性魚鱗癬のみならずアトピー性皮膚炎や気管支喘息の原因となっていること、表皮角化細胞からのthymic stromal lymphopoietin (TSLP)の過剰産生がアトピー性皮膚炎におけるTh2型反応を誘導していること、Th1やTh2型反応だけでなくTh17型反応もアトピー性皮膚炎の発症に関与していること、痒みの知覚異常の誘発にセマフォリンやnerve growth factor (NGF)が関与していることなどの論文報告は記憶に新しい。 参考文献 J Clin Invest, 120: 883-93, 2010 なお本セミナーは佐賀県女性医師等支援事業との共催になっています。 セミナーに関する問い合わせ:分子生命科学講座 出原 賢治(内線2261)
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