第23回分子生命科学セミナー/大学院特別講義

演題:ポストゲノムの医学,医における知の工学

演者:大久保 公策
(国立遺伝学研究所 生命情報・DDBJ研究センター 教授)

日時:平成16年3月22日(月)17:30〜18:30
場所:臨床小講堂2 (3114)

内容

ページ数を増すばかりの教科書,毎週送られる学術雑誌。各種の文献検索サイトの配列,発現,疾患各種のデータベース。いったい,これらを使い切った研究ができるのか?分子生物学という手法を得て30年間,ゲノム科学を契機に飛躍的にデータ量と知識量を増やしてきた医科学の分野が,ポストゲノム,プロテオーム,オーダーメイド,システムズバイオロジーなど踊るキーワードとはうらはらに極めて“難しい”分野になりつつある。
・ 文献検索で返事が多くてあたりがわからない。
・ マイクロアレイのデータが解釈できない。
・ データベース中の類似データと比較できない。
・ QTLのSNIP解析で候補遺伝子が選びにくい。
これらは総てデータ側でなく知識側の問題である。

ポストゲノムの状況分析を通じ,混沌の原因を知識のありかたの問題であるととらえ,知の工学を通じての混沌克服の試みを紹介する。

セミナーに関する問い合わせ:分子生命科学 向井常博(内線2260あるいは3301)

 

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