第76回分子生命科学セミナー/大学院特別講義                
                
                  演題
                                 The role of apolipoprotein A-IV on glucose homeostasis. 
                  
                                    
                    演者:Dr. Patrick Tso
Professor of Pathology and Laboratory Medicine, University of Cincinnati   
                    
                    日時:平成28年11月7日(月)17:00〜19:30
                    場所:内科セミナー室(2429・2430)
                    
                    
                    要旨
                
                 
                Tso先生は、小腸における脂肪の吸収、カイロミクロンや超低密度リポタンパク質の合成および分泌を調節するメカニズムについて多くの研究成果を出されており、脂肪の吸収に関する分野で世界を代表する研究者の一人です。今回、日本で開催される学会にお招きされた機会を利用して、佐賀に来ていただくことにいたしました。 
                 Tso研究室では、覚醒下の腸管リンパ瘻ラット、腸管リンパ瘻マウスの作成技術を有しており、近年はこの動物モデルを用いて、小腸におけるアポリポ蛋白(apo AI、apo AIV、apo B、apo CV)の合成や分泌を制御する因子及びこれらの生理的な役割について研究されています。アポリポ蛋白はリポ蛋白の主要な構成蛋白の総称で、脂質は単独では水に不溶性なため、血中ではアポリポ蛋白と結合してリポ蛋白(VLDL、LDL、HDL)の形で溶存しています。アポリポ蛋白はこのように脂質を可溶化するためだけではなく、アポリポ蛋白自身が様々な働きをしていることが最近明らかになってきました。 
                 本日は、その中でもアポリポ蛋白A-Wのグルコース代謝における役割についてお話しいただきます。 
              
              
               セミナーに関する問い合わせ:
                内科学講座 藤本一眞・坂田資尚 (内線2361)