Department of Biomolecular Sciences |
第52回分子生命科学セミナー
骨代謝と免疫学の接点 骨と免疫は異なる機能を有するが、その制御因子や制御メカニズムには共通性が高く、両者の相互作用も緊密である。ここでは、関節リウマチの骨破壊の研究から明らかになったT細胞による破骨細胞制御機構と、そこから確立された 骨免疫学と呼ばれる新しい分野について概説する。破骨細胞の分化は、RANKLと免疫グロブリン様受容体を介したITAMシグナルに依存して誘導される転写因子NFATc1によって推進される。我々は、これまで分化推進シグナルに注目して解析を行ってきたが、今回は正と負のバランス調整にも焦点を当てBlimp1やFc受容体の破骨細胞分化制御における意義を明らかにする。また、自己免疫炎症と破骨細胞誘導に重要なTh17細胞の分化誘導に関与する転写機構の 研究について紹介する。 参考文献 Nat Rev Rheumatol, 5(12):667-76 (2009) セミナーに関する問い合わせ:分子生命科学講座 吉田 裕樹(内線2290)
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