第39回分子生命科学セミナー

演題

人類進化とゲノム医学


演者:太田 博樹
東京大学 大学院新領域創成科学研究科
先端生命科学専攻 人類進化システム分野 助教



日時:平成20年9月8日(月)17:00〜18:00
場所:研究棟2425室


要旨

 従来、生物の進化と医学とは、全く異なる場面、文脈で語られるものであった。しかし、近年のゲノム科学の発展は、奇しくもこれら2つの分野を結びつける。周知の通り、ゲノムワイド連鎖解析により既に多くの遺伝病原因遺伝子(もしくはその候補)が同定されてきている。私達のグループは、こうした疾患の原因候補と考えられる遺伝的変異が、ヒトの生存にとってある程度有害であるにもかかわらず、何故ヒト集団中で一定頻度存在しているのか、そのメカニズムの解明を目標に、集団遺伝学や分子進化学の理論にもとづく研究を進めている。
  本セミナーでは、ヒトの進化あるいは日本人の起源といった人類学的テーマが、ゲノム情報からどのように分析され、それが如何に医学と関連づけられて行くかについて、私達の取り組みを紹介する。



セミナーに関する問い合わせ

生体構造機能学講座 埴原 恒彦(内線2220)
分子生命科学講座 副島 英伸(内線2260)

 

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