研究課題名 アイスプラントを用いた食品機能性改善技術の開発
研究者 野瀬昭博(佐賀大学農学部)
東江 栄(佐賀大学農学部)
研究計画の概要 アイスプラントは,ザクロソウ科マツバギク属に属する南アフリカ原産の一年生草本で,海水と同程度の塩を含む土壌でも生育できる塩生植物である.本種は塩以外にも,乾燥,強光,及び低温といった環境ストレスに対する耐性が高いことがしられる.最近の研究から,本種がストレスに対応して,有機酸,アミノ酸,糖,抗酸化物質等の機能性の高い物質を蓄積することが明らかになった.本研究は,機能性物質の生成機構を明らかにするとともに,その蓄積量を増加させる栽培法を確立することを目的とする.
研究実施計画 プロジェクト初年度は、ポリオール類に着目し,ピニトール,myo-イノシトール等の生成量を増加させる栽培法を確立する.具体的には,乾燥,紫外線,塩等のストレスを与える時期や処理期間の長さを変えて栽培し,生成量を高める栽培法を確立する.あわせて,効率的な抽出方法や含量測定法を確立し,さらに処理に伴うラジカル消去能の変化を測定することで,食材としての抗酸化性を評価する.

生成メカニズムについては,リンゴ酸,クエン酸等の有機酸に着目し,これらの生成に関わる遺伝子を単離し,処理にともなう発現量の変化を解析することで,生成メカニズムの一端を明らかにする.

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